「Lightly Edge preselection」をスイスのLightly社がリリース
車載カメラなどのエッジデバイス上で稼働するコンピュータビジョン開発用画像キュレーションSDK 「Lightly Edge preselection」 をスイスのLightly社がリリース
——コンピュータビジョン開発時のAI学習モデルの”未知のシナリオへの迅速な対応”と”ストレージコスト削減”を可能に—–
株式会社チャネルブリッジ(本社: 東京都港区)は、パートナー企業のスイスLightly社よりリリースされたエッジデバイス上で稼働する画像キュレーション「Lightly Edge preselection」 SDKの国内事業開発を開始いたします。
コンピュータビジョン向けキュレーションソフトウェア開発企業、スイスのLightly社は、エッジデバイス上で稼働する新しいソフトウェア開発キット「Lightly Edge preselection」 SDKを発表しました。このSDKは、ARMまたはx86チップを搭載したカメラ等のエッジデバイス上で画像やビデオデータの冗長性を除去して、バランスの取れたラベリングとモデルトレーニング用のデータセット開発で課題となっていたデータサーバーの使用量を大幅に削減します。
コンピュータビジョンは、カメラやセンサーからのデータを解析し、複雑なアルゴリズムと人工知能を通じて物体を「識別し、理解する」技術です。この開発プロセスは、エッジコンピューティングの即時性とコンピューティングパワーを組み合わせることで実現されます。
多くの場合、カメラで収集された大量の画像やビデオデータは、都度データストレージ上に全データを一旦保存し、その保存データからAIモデルの開発に有益なデータを手動やソフトウェアのキュレーション技術により検索・収集後、アノテーションプロセスを経て機械学習用のデータセット作成が行われています。
しかしながらこのプロセスでは、より容量の大きい画像やビデオのデータを保存するために巨大なストレージが必要となり、データ転送時の帯域幅の課題も抱えています。
大規模言語モデル (LLM)の開発では、大量のテキストデータをクラウド上に保存する流れが急速に進む一方、テキストデータに比べてデータの量が膨大となるコンピュータビジョンの開発では、性能向上が著しいエッジデバイス上で処理することがますます重要となって来ています。
また、コンピュータビジョンのAI開発には、多様な条件やシナリオを含むデータが必要不可欠であり、ある種のシチュエーションや条件下でのみデータを収集した場合には、その条件のみに対して学習モデルが最適化されてしまうというようなバイアスも最小限に抑える必要があります。
Lightly社のキュレーション技術は、既に自動運転やロボット開発などのコンピュータビジョンプロジェクトにて広く適用されており、モデルの精度に大きな影響を与える最適な画像データのサブセットの抽出に注力を置いています。
この「Lightly Edge preselection」 SDKとLightlyのアクティブ・ラーニングによるデータキュレーション技術により、エッジデバイス上で「重要性」をリアルタイムに判断してデータを選択し、ラベル付けのコストを削減し、ストレージコストを削減することで、学習モデルの大幅な精度向上が可能となります。